あがつま語★辞書 【さ〜そ】

【さ】
さあがしといて[変]=騒(さわ)がせておいて ・「さんざ人のことを さあがしといて 本人はけろっとしてる」
ざい[多]=在=いなか ・「おらがんちは ざいのほうだい」
さいなら[変]=さようなら
さきっぱしり[多]=先走り=状況を早飲みこみして行動すること
さきっぽ[多]=先っぽ=先端 ・「さきっちょ」も同じ。
さきっぽそり[変]=先細(さきぼそり)=じり貧 ・「こんな商売 さきっぽそりだなんて諦めねえで がんばるべえ」
さくい=堅苦しくないこと ・「さくいとこ いくらだんべえ」
さた[多]=沙汰、指図、便り ・「えっこう(一向)に さたがねえ」
さっき[変]=先(さき)=前、少し前 ・「さっき来たばっかりだ」
さっちょこだち[変]=逆立(さかだ)ち ・「そんな大金は さっちょこだちしても そろわねえ」
さなか[多]=最中=最高潮のとき ・「こんな忙しい さなか 遊んでんじゃあねえ」
さばあよむ[変]=さばを読む=有利に言う ・「10歳も さばあよんで言っちゃった」
さばく[多]=紙などを破る
さびい[変]=寒(さむ)い ・さむい→さぶい→さびい ・「今日は さびい日だ」
ざまあみろ[多]=様あ見ろ=それ見たことか
さみい[変]=寒(さむ)い ・「こんなに さみいと 手がちぢかんじゃう」
ざらに[多]=よくあること、ありふれていること ・「そんなことは ざらにある話だ」
さんざ[多]=十分満足するほど ・「さんざ飲んだ」
さんざっぱら[多]=十分に、思いっきり ・「さんざっぱら怒られた」
さんどさんど[多]=三度三度=いつもいつも ・「いっくら貧乏でも さんどさんどの 飯は欠かさねえ」
〜さんな[変]=〜さるな ・行為をたしなめるときに使う「意地悪しなさんな」
〜さんねえ=〜できない ・「不恰好で見りゃあさんねえ」「まずくって喰やあさんねえ」
さんぼんつじ[多]=三本辻=三叉路、Y字路やT字路 ・辻は四つ角交差点(十字路)。

【し】
〜し[多]=〜り ・「やっぱし、あんまし、これっきし、こればっかし、はっきし」
しええ[変]=吝(しわ)い=ケチだ
しおしがり[変]=潮干狩(しおひが)り
しおっかれえ[変]=塩辛(しおから)い=しょっぱい
〜しき[多]=これくらいのことで ・「これしきのことで 弱音を吐くな」
じきに[多]=時期に=機が熟して適切な機会に、 ・「じきに結婚できるよ」
じく[変]=塾(じゅく)
しくだい[変]=宿題(しゅくだい)
じけし=字消し=消しゴム
しける[多]=湿気る=湿ってくる ・「洗濯物が しけるから早く取り込め」
しこたま[多]=たくさん、どっさり ・「しこたま 儲けた」
しごとし[多]=仕事師=土木工事業、鳶職人
しじつしつ[変]=手術室(しゅじゅつしつ)
しじゅう[多]=始終=いつも、絶えず ・「あの人は しじゅう家ん中にいる」
したったらず[強]=舌足(したた)らず=言葉が不明瞭、言い足りない
したび[多]=下火=勢いが弱くなること ・「あんなに流行っていたのに したびになった」
しっちょう
[変]=出張(しゅっちょう)
しつっけえ
[変]=しつこい=つきまとってうるさい、味が濃い
しってらい[変]=知ってますよ ・「そんなことぐれえ誰だって しってらい」
じっとしてる[多]=体を動かさず静かにしている ・「じっと、してる」ではなく、一気に「じっとしてる」と言う。 ・「危ねえから ここに じっとしてろ」
しっぱね[略]=尻っ跳(しりっぱね)=雨の日に走ったりした際に、体の後に跳ねた泥
しっぺげえし[変]=竹篦返(しっぺいがえし)=仕返しすること ・「おこんじょうしたら しっぺげえし された」
してえ[変]=額(ひたい)
しなをつける[多]=品をつける=品を作る=上品ぶる、なまめかしい動作をする
しにっぱぐれ[変]=死に逸れ(しにはぐれ)=死にそこない
しばや[多]=芝居 ・「朝日座で しばやを見た」
しばらくぶり[多]=暫く振り=久しぶり
じべた[多]=地べた=地面 ・「じびた」と言う人もいる。
しみったれ[多]=けち
じみょう[多]=寿命(じゅみょう)
しみる[多]=凍みる=凍る ・「今晩は やけに しみるなあ」
しめえ[変]=仕舞(しま)い=終わり
しめしがつかねえ[変]=示(しめ)しがつかない=けじめがつかない ・「年上のお前がこんなざまじゃあ 若いもんに しめしがつかねえ」
じゃあ[多]=それでは ・「じゃあ あば」
じゃあ[多]=では ・「冗談じゃあ ねえやい」「言ったじゃあ ねえかい」
〜しゃい[多]=〜してください ・「寄らっしゃい」「見らっしゃい」
しゃいなし[多]=シャイなし=内気なところがない、能天気、軽はずみ ・「俺は しゃいなしだもんで」
しゃじ[変]=匙(さじ) ・「この子はまだ箸が使えねえんで しゃじ貸してくんない」
じゃしき[変]=座敷(ざしき)
しゃてえ[変]=舎弟(しゃてい)=弟、弟分
しゃべる[多]=喋る
しゃる[変]=去(さ)る=退く、遠ざかる ・「邪魔だから後ろへ しゃってろ」「しゃらっしゃい」
しゃんじゃく[変]=三尺(さんじゃく)=三尺帯の略称、帯のこと。
じゃんぼん=葬式の擬音語 ・「いくら金があったって じゃんぼんになっちゃあ終わりだ」
じゅうくう[変]=自由っくう(じゅっくう)=自由空=勝手なこと、生意気なこと、根拠のないこと ・「子供のくせに おおか じゅうくう 言うな」
しよ[変]=塩(しお) ・「しよこしょう」「しよラーメン」
〜しょ[変]=衆(しゅう)=集団、人々、大勢の人 ・「女っしょ」「男しょ」「わけえ(若い)しょ」
しょ・う[変]=背負(せお)う ・「しょう」ではなく「しょ」と「う」をしっかり言う。
しょうあんめえ[変]=仕様がない=良い方法がない ・仕様があんめえ→しょうあんめえ・「しょうがんめえ」とも言う。
しょうえいばす[多]=省営バス=現在のJRバス ・省は鉄道省のこと。国鉄バスのことを言った。
しょうしい=恥ずかしい
じょうとう[多]=上等=品質が良い ・「じょうとうな酒が手に入ったい」
じょうもう[略]=上毛新聞
じょける=ふざける ・「あんまし じょけてると 怪我あするよ」
しょごむ[変]=しゃがむ=ひざを曲げてかがむ
しょっちゅう[多]=いつも
しょっぱな[多]=初っ端=最初
しょっぺえ[変]=塩(しょ)っぱい=塩気がつよい、しみったれ
しょんべん[変]=小便(しょうべん) ・「朝起きたら 寝しょんべん してた」
しらばっくれる[強]=しらばくれる=しらをきる、とぼける
しる[変]=放る(ひる)=排泄する ・「屁を しる」
しれえ[変]=白(しろ)い
じんぎ[多]=仁義=改まった挨拶 ・「隣んちへ じんぎに 行ってくらあ」
しんご=片足跳び、けんけん ・「今度は しんごで 競争だ」
しんしょう[多]=身上=財産や資産 ・「酒が好きで しんしょう つぶしたそうだ」
しんぜる[多]=進ぜる=目上の人や神仏に物を進上する ・「仏壇に花をしんぜる」
しんたいけんさ[多]=身体検査 ・昭和30年代まで健康診断のことをこう呼んでいました。
しんでえ[変]=しんどい=苦しい
しんとう=中心、芯 ・「あんまし寒くって しんとうまで凍りついた」
しんぺえ[変]=心配(しんぱい) ・「子供じゃあねえ しんぺえするねえ」

【す】
すえる[多]=饐える=腐る ・「この飯は もう すえてらあ」
すげえ[変]=凄い ・すごい→すげえ→すっげえ
すけべっぱなし[変]=助平話(すけべえばなし)=好色な話
すける[多]=助ける ・「俺一人じゃあ食いきれねえ すけてくんない」
ずでえ=まるで、大変、とても ・強調する言葉「ずでえ ダメだな」「ずでえ疲れた」
すなっぽこり[変]=砂埃(すなぼこり)=砂けむり、砂塵
すねっぽ[変]=脛(すね)
〜すべえ[変]=〜しましょう ・「誕生日だ 夕飯は ごっつぉうに すべえ」
すます[多]=澄ます=真面目そうな顔や気取った態度 ・「おおか すましてるんじゃねえや」
すめえ[変]=住(すまい)=住家、家
〜すめえ[変]=〜すまい=〜しないだろう ・「いくらなんでも それほど馬鹿なことは すめえ」
する[多]=剃る=髭を剃(そ)る ・「おらあ毎朝 ひげを する」
ずる=引き摺る(ひきずる) ・「ズボンの裾を ずって歩く」
ずるっけえ[変]=狡賢(ずるがしこ)い
すれっからし[強]=擦枯(すれからし)=あばずれ ・「あの娘を すれっからしだと皆言うが 俺は大好きだ」
ずんずん[多]=どんどん ・「ずんずん仕事がはかどった」「ずんずん前へ進んでった」

【せ】
〜せえ[変]=〜さい ・うるさい→うるせえ、あぶさい→あぶせえ、時には「あぶっせえ」「うるっせえ」
せえいっぺえ[変]=精一杯(せいいっぱい)=できる限り ・「これが俺の せえいっぺえだ」
せえせえ[変]=清清、晴晴(せいせい)=快い様子 ・「失恋して かえって気がせえせえした」
せえふ[変]=財布(さいふ) ・「せえふの中に 一銭もへえってねえ」
せぎ=開水路、流路工 。「裏の せぎで 洗濯してくる」
せきのやま[多]=関の山=精一杯 ・「あいつは この程度が せきのやまだ」
せく[多]=急く=あわてる、あせる ・「まだ10時だい そんなに せくことあねえよ」
せけんてえ[多]=世間体=世間への対面 ・「せけんてえが悪いが しょうあんめえ」
せっかち[多]=性急なこと
せっこう=よく動くこと ・語源は、節行(せっこう:信念のある行動)か勢子(せこ:狩猟の際の鳥獣駆り立て人)か。「あの人は偉いねえ せっこう良く働かい」
せど[多]=背戸=家の後ろにある広場や道
せせっこましい[強]=せせこましい=狭苦しい
せまっちい[略]=狭くて小さい
せめん[多]=セメント
せわあねえ[変]=世話(せわ)はない=手数がかからない、簡単だ、どうしようもない
せんだって[多]=先達て=さきごろ、先日
せんな[変]=「せんだって」と同じ

【そ】
そいじゃあ[変]=それでは
そうこう[多]=然う斯う ・「そうこう してるうちには何とかなるもんだ」
そうじゃんめえ[変]=そうじゃあるまい=えっウッソー、エッほんとー、といった乗りの慣用語
そうだむし[変]=そうだ=そうですね、おっしゃるとおりです ・同意、同調の慣用語
そうりょう[多]=総領=長男、家督相続者
そう・れえ[多]=葬礼=葬式
そおっと[変]=そっと=静かに ・「そっと」より感じが出る言葉。
そこいら[多]=其処いら=そのあたり、そのへん ・「大事なもんを そこいらに置いとくな」
そこら[多]=其処ら=そのあたり、そのへん ・「漬物石は そこらに転がってる石で十分だ」
そそらっかしい[変]=そそっかしい=あわて者である
そっきゃあ[変]=そうかい=そうでしたかね ・「そっきゃあ そんなこと言ったっけ」
そっそい=粗相なこと=軽率、粗忽なこと
そっくりけえる[変]=反っくり返る(そっくりかえる)=いばって体をそらせる
そのかあち[変]=其の代わり(そのかわり)=それと引き換えに ・「おめえの好きなようにやってみろ そのかあち 成功するまで家へは帰ってくるな」
そまつなこんで[変]=粗末なことで=粗雑・おろそかな結果で ・「おそまつなこんで 申し訳ねえ」
そらっこと[変+強]=空言(そらごと)=嘘 ・「そっらこと言わねえ」
そらったあこと[変+強]=それは戯言(たわごと)=冗談でしょ ・「そっらたあこと! そんなこと信じねえ」
そらっぺえ=「そらっこと」と同じ
それちんべえ=それっきり=そんなに少し ・「それちんべえ残さずに食っちめえ」
それっこそ[強]=其れこそ ・「落第したら それっこそ大変だ」
それっぺえ=それっぽっち ・「それっぺえのことで 怒るなやあ」
それよっか[強]=それよりか ・「それよっか あすびにいぐべえ」
そんじょそこらに[多]=そんじょう其処らに=どことは言えないが、どこにでも
そんなくれえのことで[変]=その位(くらい)のことで ・「そんなくれえのことで泣くこた あんめえ」
そんなずらあねえ=いいえ そんなことはありません ・「そんなずらあねえ こっちこそ世話んなったい」
そんなとこだいのう[変]=そんなところですね ・「夫婦喧嘩の原因はだいたい そんなとこだいのう」
そんでもって[変]=それでもって=それだから ・「そいでもって」とも言う。